マルクス主義 読み:マルクスシュギ
英語:Marxism 読み:マルクシズム
ドイツ語:Marxismus 読み:マルクスィスムス
とは、
『資本主義の格差や搾取をなくすため、社会を根本から変えようとする考え方』
概要
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マルクス主義は、ドイツの思想家カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによって提唱された社会・経済・歴史に関する理論体系。
資本主義社会における労働者の搾取構造を分析し、社会は階級闘争によって進化するという立場を取る。
この思想では、歴史は生産手段の変化とそれを巡る階級の対立によって動いており、資本主義は必然的に崩壊し、社会主義を経て共産主義社会へと進むとされる。
政治思想・経済学・哲学が融合した理論であり、20世紀以降、世界各地の社会主義運動や革命運動の根本的な理論的支柱となった。
現代ではさまざまな解釈・派生(レーニン主義・毛沢東思想・西欧マルクス主義など)が存在する。
共産主義・社会主義・マルクス主義の違い
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社会主義
生産手段を社会で共有し、利益は国家などが管理して分配する。
形態によっては給料や物価も国が決める(旧ソ連型)。
ただし、市場経済を残しながら福祉を重視するタイプもある(北欧型)。
共産主義
すべての財産・利益を人々全体で共有し、国家による管理そのものが不要となる理想社会。
階級や国家が消滅し、完全な平等が実現された状態。
マルクス主義
社会は「資本主義 → 社会主義 → 共産主義」と進化するという理論。
社会主義は資本主義の矛盾を解決するための過渡的な段階であり、共産主義は最終的な到達点とされる。
起源
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マルクス主義は、19世紀半ばのヨーロッパで、急速に進行する産業資本主義と労働者階級の困窮を背景に生まれた。1848年に発表された『共産党宣言』が理論の出発点とされる。
マルクスは、ヘーゲル哲学とイギリスの経済学、フランスの社会主義思想を融合させ、社会の変化を「唯物史観」によって説明した。
その後、マルクスの死後もエンゲルスや後継の思想家たちによって発展・分化し、20世紀には各国の共産党や革命政権の理論的根拠となった。
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