政治

民主主義 (みんしゅしゅぎ)

民主主義 読み:ミンシュシュギ
Democracy 読み:デモクラシー
とは、

概要

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民主主義とは、国民一人ひとりが政治に参加し、社会のルールや方針を自ら決定していくべきだとする考え方や政治体制のこと。

代表的な形式には、国民が直接意思を示す「直接民主制」と、選ばれた代表者を通じて意思を反映する「間接民主制(代表制)」がある。

自由な選挙、言論の自由、多数決の原則、少数意見の尊重などが重視され、権力が特定の人物や集団に集中しないような仕組みが整えられる。

現代の多くの国家はこの民主主義に基づいた政治体制を採用している。

語源

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民主」は「民(国民)が主(主人公)」という意味で、「主義」は一定の思想や立場を表す語。
英語 democracy の訳語で、これはギリシャ語 demos「民衆」kratos「権力、支配」に由来する。
19世紀以降、西洋の政治思想を日本語に翻訳する中で定着した表現。

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下院 (かいん)

下院 読み:カイン
とは、

概要

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下院とは、二院制の議会において上院と並立する議院の一つで、国民からの直接選挙によって選ばれることが多く、立法過程の主導的役割を担うとされる。

一般に下院は任期が短く、議員数も多く、選出も比較的広範囲の民意に基づくため、国民の意思をより反映する機関と位置づけられる。

多くの国では予算案の提出権が下院にあるなど、実務的な権限が強い場合も多い。
日本では衆議院、アメリカでは下院(House of Representatives)、イギリスでは庶民院(House of Commons)がこれに該当する。

下院」という名称は上下関係を意味するものではなく、制度上の呼称として用いられている。

語源

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」は位置や序列の下方を表すが、制度上の上下関係を示すものではない。
下院」は、英語の「Lower House」やフランス語の「Chambre basse」などの訳語として、明治期に導入された言葉。
上院と対になる形で命名され、議会制度の翻訳語として定着した。

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二院制

上院

上院 (じょういん)

上院 読み:ジョウイン
とは、

概要

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上院とは、二院制を採る議会において、下院と対をなす議院の一つであり、より慎重な審議や長期的な視点に基づく判断を担うことが多い。

通常、上院議員の任期は下院より長く、選出方法も異なる(例:間接選挙や任命制など)。

国によって具体的な権限や位置づけには差があり、アメリカでは上院が外交や条約承認などで大きな役割を持つ一方、日本では参議院(=上院に相当)が衆議院と比べて権限がやや制限されている。

上院」という名称は制度的な上下関係を示すものではなく、あくまで二つの院の役割の違いを表す呼称である。

語源

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上院」は明治時代に西洋の議会制度(特にイギリスやフランス)を翻訳・導入する際に生まれた語で、「Upper House」や「Chambre haute」の訳語にあたる。
この語は当時の漢文調の行政政治用語に多く見られる構造を持ち、以後広く定着した。

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二院制

下院

二院制 (にいんせい)

二院制 読み:ニインセイ
両院制 読み:リョウインセイ
とは、

概要

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二院制とは、立法機関である議会が、異なる性格や役割を持つ二つの院(通常「上院」と「下院」)によって構成される制度のこと。

各院には独自の構成・権限・任期などが設けられており、互いに抑制と均衡を保ちながら立法を行う仕組みとなっている。

この制度は、国民の多様な意見を反映したり、拙速な立法を防ぐことを目的として採用されることが多い。

日本では衆議院参議院、アメリカでは上院(Senate)と下院(House of Representatives)などがこの制度に該当する。

なお、「両院制(りょういんせい)」という語も同じ意味で用いられるが、制度名としては「二院制」が一般的である。

語源

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「2つ」「政務・審議を行う機関」という意味から。
二院制」はそれぞれ独立した語の組み合わせで、明治期以降の立憲政治導入とともに定着した言葉とされる。

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衆議院

参議院

比例代表制 (ひれいだいひょうせい)

比例代表制 読み:ヒレイダイヒョウセイ
比例代表制度 読み:ヒレイダイヒョウセイド
とは、

概要

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比例代表制とは、選挙で得られた票数の割合に応じて、政党または候補者に議席を配分する制度。

多数派だけでなく、少数派の意見も議会に反映されやすいのが特徴。
日本では衆議院参議院の両方で一部に導入されている。

衆議院では、全国を11の比例ブロックに分け、政党名で投票する「拘束名簿式比例代表制」が採用されている。
各政党は事前に名簿順位を定めており、議席は得票数に比例して、上位から順に配分される。
また、小選挙区と比例代表の重複立候補が認められており、選挙区で落選しても、惜敗率に応じて比例で復活当選することがある。

参議院では、全国を一つの選挙区とする全国比例(非拘束名簿式比例代表制)が採用されている。
有権者は政党名または候補者名のいずれかを投票できる。
政党の獲得議席数に応じて、候補者の個人得票数の多い順に当選者が決まる。
ただし、2019年の制度改正以降は、政党があらかじめ順位を指定できる「特定枠」も併用されており、その枠に指定された候補は得票数に関係なく優先的に当選する。

比例代表制は政党本位の政治を促進し、広い民意の反映につながる一方で、候補者個人の顔が見えにくくなる、党の名簿管理に偏りが生じるといった課題もある。

語源

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比例「数量の比に応じて配分すること」という意味から。
比例代表制は、19世紀ヨーロッパで生まれた選挙制度で、各勢力の得票に応じて議席を分配する方式として定着した。現在ではドイツ、スウェーデン、イスラエルなど、多くの民主国家で用いられている。日本では1994年の選挙制度改革以降、衆議院参議院の両方で一部導入されている。

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比例

参議院比例区