琴 (きん/こと)

琴 読み:キン/コト
とは、

概要

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は、弦を張った木製の胴により音を響かせる撥弦楽器で、日本や中国など東アジアに古くから存在する伝統的な弦楽器の総称。

日本で「こと」と呼ばれる場合、一般的には「箏(そう)」を指すことが多い。
一方、「きん」と読む場合は中国由来の楽器「古琴(こきん)」や、それに関連する楽器を指すことがある。
ただし、現代の日本語では「琴(こと)」と「箏(そう)」が混同されていることも多く、表記上も「琴」と書いて「そう(箏)」と読むこともある。

演奏方法は、主に右手の指や義爪(ぎそう)で弦をはじき、左手で音の高さを変える。

日本のは13本の弦が一般的で、楽曲や地域によって弦の数や構造が異なるものも存在する。

宮廷音楽、雅楽、地歌、民謡などで使われてきたが、現代ではポピュラー音楽や現代音楽にも取り入れられることがある。

語源

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」という字は、中国古代から使われていた漢字で、もともとは弦楽器全般の総称として用いられていた。
日本に伝わってからは、「(こと)」という音読み訓読みの両方が定着し、時代や文脈によって「きん」「こと」と読み分けられるようになった。日本独自に発展した「箏(そう)」も、長らく「琴」と書かれることが多かったため、表記の混同が生まれている。

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弦楽器

弦楽器 (げんがっき)

弦楽器 読み:ゲンガッキ
とは、

概要

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弦楽器とは、張られた弦を弾いたりこすったり叩いたりして、その弦の振動によって音を出す楽器のこと。
弦の素材や太さ、長さ、張力によって音の高さや音色が変わる。

代表的な弦楽器には、バイオリンやギター、チェロ、ハープ、馬頭琴、三味線などがある。

弦の数や演奏方法、構造は多様で、民族楽器からクラシック音楽・現代音楽に至るまで幅広く用いられている。

分類

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演奏方法によって以下の3種類に大別されることが多い。

打弦楽器(だげんがっき)

弦を打って音を出す。(例:ピアノ)

擦弦楽器(さつげんがっき)

弦を弓でこすって音を出す。(例:バイオリン)

撥弦楽器(はつげんがっき)

弦をはじいて音を出す。(例:ギター・ハープ)

語源

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「張られた糸や線」楽器「音を出す道具」の二語から成る。中国語や西洋語にも同様の概念があり、英語では「stringed instrument(ストリングド・インストゥルメント)」と呼ばれる。日本語では明治以降、西洋音楽の用語を翻訳・定着させる過程で「弦楽器」という表現が広く使われるようになった。

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馬頭琴 (ばとうきん)

モンゴル語: Morin khuur 読み:モリンホール
馬頭琴 読み:バトウキン
とは、

概要

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馬頭琴は、モンゴル民族の伝統的な弦楽器で、主に2本の弦を弓でこすって演奏する擦弦楽器

長方形の共鳴胴と長い棹を持ち、棹の先端には馬の頭を模した彫刻が施されているのが大きな特徴。

日本では「馬頭琴」と呼ばれるが、モンゴル語では「Morin khuur(モリンホール)」と呼ばれ、morin「馬」khuur弦楽器」という意味を持つ。

哀愁のある音色は、人の声、風、馬のいななきなどを思わせ、遊牧民の生活や自然と深く結びついた楽器とされる。

モンゴル国では国家を代表する楽器とされ、内モンゴル(中国)でも盛んに用いられている。

語源

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馬頭琴」は日本語での呼び名で、「馬の頭をかたどった」という意味。モンゴル語では Morin khuur(モリンホール)といい、morin「馬」khuur弦楽器」で構成される語。
この名称は、モンゴル語話者の文化と密接に結びついており、馬との深い関係性を象徴している。

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弦楽器

画像:Michael Coghlan(CC BY‑SA 2.0
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利潤 (りじゅん)

利潤 読み:リジュン
とは、

概要

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利潤とは、商品やサービスの販売・取引などの経済活動によって得た収入から、原材料費・人件費・設備費などの費用を差し引いた残りの利益のこと。

一般的には「もうけ」や「利益」とも言われるが、特に資本主義経済では、資本を投下して得られる収益の源泉として重要視される。

経済学では、利潤は企業が成長し続けるための原動力とされ、投資や競争を促進する要因にもなる。

マルクス経済学では、利潤は労働者の生み出す価値のうち資本家が無償で得る部分(剰余価値)と位置づけられ、搾取の構造としても問題視される。

例文

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利潤を最大化するために、生産効率を見直した。

・企業の存在目的は利潤の追求にあるとされる。

語源

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利益「うるおう」という意味で、合わせて「利益によって経済的に豊かになること」を表す漢語。中国古典にも見られる表現で、日本では近代以降、経済学や会計用語として定着した。

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利益

資本主義 (しほんしゅぎ)

資本主義 読み:シホンシュギ
Capitalism 読み:キャピタリズム
とは、

概要

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資本主義は、土地・工場・資金などの生産手段を個人や企業が所有し、自由な競争と市場の働きによって商品やサービスを取引する経済体制。
利潤を得ることを主な目的とし、価格や生産量などは市場(需要と供給)によって決まる。

国家が経済にほとんど関与せず、市場の自由に任せる「自由放任(レッセフェール)」の原則が基本とされるが、現代の資本主義では、政府が一定の介入(規制や福祉政策)を行う混合経済が一般的となっている。

富の創出や技術革新を促す一方で、貧富の差や経済格差などの問題も生み出すため、調整や修正が求められる場面も多い。

起源

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資本主義の起源は16〜18世紀のヨーロッパにさかのぼる。商業活動の発展や産業革命を背景に、労働力を雇って商品を生産し、利益を追求する経済活動が広まった。
資本主義」という言葉自体は、19世紀にマルクスが使用し始めた概念であり、それ以前から存在していた制度を理論的に定義・批判する形で登場した。

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