側頭葉 (そくとうよう)

側頭葉 読み:ソクトウヨウ
Temporal lobe 読み:テンポラルローブ
とは、

概要

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側頭葉は、大脳半球の外側、こめかみのあたりに位置する脳の部位で、大脳の四つの主要な領域のひとつ。

主に聴覚情報の処理、言語理解、記憶の形成(特に海馬)、感情の調整(特に扁桃体)に関与している。

側頭葉の損傷や機能障害は、言語の理解障害(ウェルニッケ失語)や記憶障害、情動の異常行動などを引き起こすことがある。

左右で役割に違いがあり、特に左側頭葉は言語処理、右側頭葉は音楽や空間認識に関連する機能を持つとされている。

語源

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側頭「頭の側面」「脳の分かれた領域」を意味し、「側頭葉」は「頭の横にある脳の部分」を表す解剖学的名称。

英語では “temporal lobe” と呼ばれ、temporal「頭の側面の」に由来している。

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海馬

大脳

クリューバービューシー症候群 (くりゅーばーびゅーしーしょうこうぐん)

Klüver–Bucy syndrome 読み:クリューバービューシーシンドローム
クリューバービューシー症候群 読み:クリューバービューシーショウコウグン
とは、

概要

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クリューバービューシー症候群は、主に大脳側頭葉(特に海馬や扁桃体など)が損傷を受けた結果生じる一連の神経行動異常を指す。

特徴的な症状としては、過剰な食欲や口唇探索行動(物を口に入れる行動)、性的衝動の亢進、感情鈍麻、視覚失認などがある。

1970年代に神経科学者の Heinrich Klüver(ハインリッヒ・クルーバー)と Paul Bucy(ポール・ビューシー) がサルの実験でこの症候群を報告したことから名付けられた。

人間では脳損傷や感染症、脳炎などによって発症することがある。

期限・語源

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名前はアメリカの神経学者 Heinrich Klüver(ハインリッヒ・クルーバー)と Paul Bucy(ポール・ビューシー) に由来する。
彼らが1930年代に行った霊長類の脳手術実験で特異な行動変化を観察し、この症候群を初めて記述した。

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側頭葉

海馬

大脳

熾火 (おきび)

熾火 読み:オキビ
とは、

概要

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熾火とは、炎が消えた状態でも炭や灰の中で赤く燃え続け、安定した熱を保つ火のことを指す。

単なる余熱ではなく、調理や暖房などで積極的に利用される熱源として重要な状態である。

BBQ料理では、強い炎よりも熾火の方が火力が安定し、焦げ付きにくく適している場合が多い。

火種や焚き火の持続を示す言葉としても使われ、火の変化する様子を表現する際に用いられる。

語源

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「燃えて赤くなった炭火」という意味で、「」と組み合わせて「熾火」となり、「炎は消えたが赤く燃え続ける火」を表す。
古くから火の状態を細かく表現する言葉の一つとして用いられてきた。

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ミニマム・アクセス (みにまむあくせす)

ミニマム・アクセス 読み:ミニマムアクセス
とは、

概要

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ミニマム・アクセスとは、関税化が困難な農産物に対して、一定量の輸入を他国に認めることを義務づける制度。

1993年のウルグアイ・ラウンド農業合意に基づいて導入され、1995年のWTO発足とともに各国に適用された。

日本では主にコメに関して適用されており、「ミニマムアクセス米(MA米)」という形で知られる。
これは、たとえ関税で保護されていても、最低限の輸入は拒否できないというルールであり、自由貿易体制の一環として位置づけられる。

語源

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この言葉は英語の minimum access「最小限のアクセス」に由来し、WTOの協定文書などで “minimum access commitment”「最低アクセス約束」という形で使用される。
日本ではこの概念をカタカナ語で「ミニマム・アクセス」と呼び、制度の通称として定着している。

同義語

MA

Minimum Access Volume / MAV (ミニマムアクセスボリューム)

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WTO

Ouroboros (ウロボロス)

ouroboros 読み:うろぼろす
とは、

【名】

概要

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Ouroboros は、自らの尾をくわえて円を描く蛇や竜の姿を示す言葉。

古代から神秘思想や哲学、錬金術などで使われ、「始まりと終わりが一体」「永遠の循環」「再生や自己完結」といった象徴として扱われる。

現代では、文学・芸術・ポップカルチャーなどでも広く引用される語で、特に「終わりのないループ」や「自己消費・自己生成」といった概念を示す際によく使われる。

語源

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古代ギリシャ語「οὐροβόρος(ouroboros)」を語源とする。
οὐρά(oura)「尾」βορά(bora)「食べること」に由来し、「尾を食べる者」の意味になる。
もともとは古代エジプトの神秘思想から発祥し、ヘレニズム期のギリシャを通じて言語と概念が広がり、後に錬金術やグノーシス主義思想にも取り入れられた。

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