社会主義 読み:シャカイシュギ
Socialism 読み:ソーシャリズム
とは、
『富や生産手段を社会全体で共有し、平等な社会の実現を目指す思想や体制』
概要
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社会主義は、個人ではなく社会全体(国家や共同体)が生産手段や財産を所有・管理し、富を公平に分配することで格差の少ない社会をつくろうとする思想および体制。
19世紀の産業革命以降、急激な資本主義の進展とともに生まれた格差や労働者の貧困を是正するために広がった。
特定の個人や資本家が富を独占することに反対し、「みんなで支え合う社会」を目指す。
社会主義にはさまざまな形があり、国家が強く経済を統制する旧ソ連型の社会主義から、福祉や再分配を重視する北欧型の社会民主主義まで、多様な実践が存在する。
共産主義・社会主義・マルクス主義の違い
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社会主義
生産手段を社会で共有し、利益は国家などが管理して分配する。
形態によっては給料や物価も国が決める(旧ソ連型)。
ただし、市場経済を残しながら福祉を重視するタイプもある(北欧型)。
共産主義
すべての財産・利益を人々全体で共有し、国家による管理そのものが不要となる理想社会。
階級や国家が消滅し、完全な平等が実現された状態。
マルクス主義
社会は「資本主義 → 社会主義 → 共産主義」と進化するという理論。
社会主義は資本主義の矛盾を解決するための過渡的な段階であり、 共産主義は最終的な到達点とされる。
起源
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社会主義の思想的起源は19世紀初頭のヨーロッパにさかのぼる。
資本主義による労働者の搾取や貧困に対抗する形で、平等で調和的な社会を目指す思想として登場した。
「社会主義」という語は、ラテン語の socius「仲間・共同」を語源とするフランス語 socialisme やドイツ語 Sozialismus に由来し、個人よりも社会全体を重視する立場を表す言葉として広まった。