歴史

満洲事変 (まんしゅうじへん)

満洲事変 読み:マンシュウジヘン
とは、

概要

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満洲事変は、1931年9月18日夜、奉天(現在の瀋陽)郊外の柳条湖付近で、日本の関東軍が自作自演で南満洲鉄道の線路を爆破し、中国軍の仕業と偽ったことを口実に始まった軍事行動を指す。
関東軍はただちに中国東北部(満洲)へ侵攻し、短期間で全域を占領した。

日本政府は公式に「戦争」と宣言せず、「事変」という呼称で処理した。結果として中国東北部に傀儡国家「満洲国」が建国され、これが国際的な非難を招いた。

国際連盟はリットン調査団を派遣して実態を調査し、日本の行動を侵略と認定したが、日本はそれを受け入れず、1933年に国際連盟を脱退した。

この出来事は日中戦争、さらに太平洋戦争へと続く大きな転機となった。

語源

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満洲「中国東北部の地域名」事変「宣戦布告なしに行われる国家間の戦闘行為」という意味から。
つまり「満洲事変」は「満洲で起きた大規模な武力衝突」を表す名称で、日本政府が国際法上の戦争と認めることを避けるために用いた呼称。

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満洲

事変

満州 (まんしゅう)

満州 読み:マンシュウ
とは、

概要

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満州は、中国の東北部にあたる地域の呼称で、現在の遼寧省・吉林省・黒竜江省を中心とする広い範囲を指す。

19世紀末から20世紀前半にかけて列強の進出が激しく、日本はこの地域を経済的・軍事的に重視した。

1932年には日本の支配下で「満州国」が建国され、第二次世界大戦の終結とともに消滅した。

現在では「満州」という地名は公式には用いられず、「中国東北地方」として呼ばれることが多い。

語源

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満州」という呼称は、清を建国した満族の民族名「」に由来し、「州」は地域を意味する。
つまり「満族の地」という意味合いを持つ。

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玉音放送 (ぎょくおんほうそう)

玉音放送 読み:ギョクオンホウソウ
とは、

概要

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玉音放送は、1945年8月15日に日本の昭和天皇がラジオを通じて全国の国民に向けて行った終戦詔書の音声放送を指す。

日本の第二次世界大戦における降伏を国民に知らせた歴史的な放送で、天皇の声が「玉音」と呼ばれる敬称で表現されることからこの名が付いた。

玉音放送は日本国民に戦争終結を直接伝える公式手段であり、戦後の平和への転換点として重要な意味を持つ。

語源

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玉音」は「貴く美しい声」を意味し、天皇の声を指す尊称。

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玉音

Hull note (ハルノート)

Hull note 読み:はるのーと
とは、

概要

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ハル・ノートは、1941年11月26日にアメリカ国務長官コーデル・ハルが駐米日本大使野村吉三郎と特派大使来栖三郎に手交した外交文書である。

内容は、中国大陸からの全面撤退や軍縮の実施、東南アジアにおける軍事行動の停止を要求し、これに応じない場合は経済制裁の強化や外交関係断絶を警告した。

当時日本は満州国を独立国家と主張していたが、アメリカは蒋介石の重慶政府以外の政権を認めず、この撤退要求は満州を含む中国全土からの撤退を意味していた。

日本側はこれを最後通牒と受け取り交渉の余地がないと判断し、その後の交渉決裂が太平洋戦争開戦の一因となった。

正式名称は「Outline of Proposed Basis for Agreement Between the United States and Japan」であり、その和訳は「合衆国及日本国間協定ノ基礎概略」である。

語源

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Outline of Proposed Basis for Agreement Between the United States and Japan」は、「米国と日本の間で合意するための提案された基本的枠組みの概要」という意味の正式名称である。
この文書がアメリカ国務長官コーデル・ハル(Cordell Hull)から日本に提示されたため、通称「ハル・ノート」と呼ばれている。

同義語

Outline of Proposed Basis for Agreement Between the United States and Japan (アウトラインオブプロポーズドベイシスフォーアグリーメントビトウィーンジ ユナイテッドステイツアンドジャパン)

合衆国及日本国間協定ノ基礎概略 (ガッシュウコクオヨビニホンコクカンキョウテイノキソガイリャク)

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MKウルトラ計画 (えむけーうるとらけいかく)

MK-ULTRA / MKUltra 読み:エムケーウルトラ
MKウルトラ計画 読み:エムケーウルトラケイカク
とは、

概要

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MKウルトラ計画とは、CIAが1950年代から開始した極秘の心理操作・洗脳研究プログラム

薬物(特にLSD)や催眠、感覚遮断、電気ショックなどを使って、人間の精神や行動を意のままに操る方法を探ることが目的だった。

表向きには1970年代に計画は終了したとされているが、関係資料の大半が破棄されており、現在も類似の研究が別名で継続されている可能性があると指摘されている。

対象者には同意のない被験者も多く含まれており、その倫理性と人権侵害が問題視されている。

起源

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MK」はCIA内の技術部門「Technical Services Staff」の識別コード、「ULTRA」は第二次世界大戦中の最高機密暗号作戦「ウルトラ」にちなむ。つまり「MKウルトラ計画」は、「最高機密レベルの精神操作計画」を意味する名称としてつけられた。冷戦時代の情報戦略の一環として始まったが、その性質上、計画の全貌はいまだ明らかになっておらず、今も諜報分野での応用が疑われている。

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CIA