資本 (しほん)

資本 読み:シホン
とは、

概要

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資本とは、ビジネスや経済活動において、利益を得るために使われる元手や基盤となるものを指す。

具体的には、現金・株式・機械・土地・建物など、生産や取引に使われる財や価値のあるもの全般が含まれる。

経済学では「労働」「土地」と並ぶ生産の三要素の一つとされ、企業の設備投資・商品仕入れ・労働力の確保などに使われる。

また、企業や個人が利益を得る目的で投資に回すお金という意味でも用いられる。

例文

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・起業にはある程度の資本が必要だ。

・外国からの資本が国内市場に流入している。

語源

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「たすける」「もと」を組み合わせた熟語で、もともとは「事業を助けるもととなるもの」という意味。

経済学用語としての「資本」は、西洋の capital にあたる語で、明治期に訳語として定着した。

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capital

マルクス主義 (まるくすしゅぎ)

マルクス主義 読み:マルクスシュギ
英語:Marxism 読み:マルクシズム
ドイツ語:Marxismus 読み:マルクスィスムス
とは、

概要

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マルクス主義は、ドイツの思想家カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによって提唱された社会・経済・歴史に関する理論体系。
資本主義社会における労働者の搾取構造を分析し、社会は階級闘争によって進化するという立場を取る。

この思想では、歴史は生産手段の変化とそれを巡る階級の対立によって動いており、資本主義は必然的に崩壊し、社会主義を経て共産主義社会へと進むとされる。

政治思想・経済学・哲学が融合した理論であり、20世紀以降、世界各地の社会主義運動や革命運動の根本的な理論的支柱となった。

現代ではさまざまな解釈・派生(レーニン主義・毛沢東思想・西欧マルクス主義など)が存在する。

共産主義・社会主義・マルクス主義の違い

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社会主義

生産手段を社会で共有し、利益は国家などが管理して分配する。
形態によっては給料や物価も国が決める(旧ソ連型)。
ただし、市場経済を残しながら福祉を重視するタイプもある(北欧型)。

共産主義

すべての財産・利益を人々全体で共有し、国家による管理そのものが不要となる理想社会。
階級や国家が消滅し、完全な平等が実現された状態。

マルクス主義

社会は「資本主義 → 社会主義 → 共産主義」と進化するという理論。
社会主義は資本主義の矛盾を解決するための過渡的な段階であり、共産主義は最終的な到達点とされる。

起源

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マルクス主義は、19世紀半ばのヨーロッパで、急速に進行する産業資本主義と労働者階級の困窮を背景に生まれた。1848年に発表された『共産党宣言』が理論の出発点とされる。
マルクスは、ヘーゲル哲学とイギリスの経済学、フランスの社会主義思想を融合させ、社会の変化を「唯物史観」によって説明した。
その後、マルクスの死後もエンゲルスや後継の思想家たちによって発展・分化し、20世紀には各国の共産党や革命政権の理論的根拠となった。

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共産主義

社会主義

共産主義 (きょうさんしゅぎ)

共産主義 読み:キョウサンシュギ
Communism 読み:コミュニズム
とは、

概要

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共産主義は、富や生産手段をすべての人が共同で所有し、貧富や支配関係のない平等な社会を実現しようとする思想。
私有財産や階級制度、国家権力を否定し、人々が自律的に共同生活を営む社会を理想とする。

マルクス主義では、資本主義による搾取を乗り越え、まず社会主義を経て、最終的に国家や階級の消滅した共産主義社会に到達するとされる。
「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」という原則が中心にある。

現実には、共産主義を掲げる国家も、その多くは社会主義段階にとどまり、完全な共産主義社会は未だ実現されていない。

共産主義・社会主義・マルクス主義の違い

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社会主義

生産手段を社会で共有し、利益は国家などが管理して分配する。
形態によっては給料や物価も国が決める(旧ソ連型)。
ただし、市場経済を残しながら福祉を重視するタイプもある(北欧型)。

共産主義

すべての財産・利益を人々全体で共有し、国家による管理そのものが不要となる理想社会。
階級や国家が消滅し、完全な平等が実現された状態。

マルクス主義

社会は「資本主義 → 社会主義 共産主義」と進化するという理論。
社会主義は資本主義の矛盾を解決するための過渡的な段階であり、共産主義は最終的な到達点とされる。

起源

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共産主義の思想的起源は、19世紀ヨーロッパの社会主義運動にある。特に、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスが1848年に発表した『共産党宣言』が理論的な出発点とされる。
ただし、財産を共有するという発想自体は古くから存在し、古代の共同体社会や宗教的平等思想にも類似の概念が見られる。
マルクスはそれらを科学的理論として体系化し、資本主義社会の矛盾から共産主義に至るまでの歴史的な必然性を「唯物史観」に基づいて説いた。

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社会主義

マルクス主義

社会主義 (しゃかいしゅぎ)

社会主義 読み:シャカイシュギ
Socialism 読み:ソーシャリズム
とは、

概要

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社会主義は、個人ではなく社会全体(国家や共同体)が生産手段や財産を所有・管理し、富を公平に分配することで格差の少ない社会をつくろうとする思想および体制。

19世紀の産業革命以降、急激な資本主義の進展とともに生まれた格差や労働者の貧困を是正するために広がった。
特定の個人や資本家が富を独占することに反対し、「みんなで支え合う社会」を目指す。

社会主義にはさまざまな形があり、国家が強く経済を統制する旧ソ連型の社会主義から、福祉や再分配を重視する北欧型の社会民主主義まで、多様な実践が存在する。

政治体制としては、民主主義と組み合わされる場合もあれば、権威主義体制と結びつくこともある。

共産主義・社会主義・マルクス主義の違い

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社会主義

生産手段を社会で共有し、利益は国家などが管理して分配する。
形態によっては給料や物価も国が決める(旧ソ連型)。
ただし、市場経済を残しながら福祉を重視するタイプもある(北欧型)。

共産主義

すべての財産・利益を人々全体で共有し、国家による管理そのものが不要となる理想社会。
階級や国家が消滅し、完全な平等が実現された状態。

マルクス主義

社会は「資本主義 → 社会主義 共産主義」と進化するという理論。
社会主義は資本主義の矛盾を解決するための過渡的な段階であり、 共産主義は最終的な到達点とされる。

起源

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社会主義の思想的起源は19世紀初頭のヨーロッパにさかのぼる。
資本主義による労働者の搾取や貧困に対抗する形で、平等で調和的な社会を目指す思想として登場した。

「社会主義」という語は、ラテン語の socius「仲間・共同」を語源とするフランス語 socialisme やドイツ語 Sozialismus に由来し、個人よりも社会全体を重視する立場を表す言葉として広まった。

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共産主義

マルクス主義

民主主義

猫も杓子も (ねこもしゃくしも)

猫も杓子も 読み:ネコモシャクシモ
とは、

概要

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猫も杓子も」は、区別なくすべての人や物を一括して表す言い回し。
主に、「~までもが」「~でさえも」といった含みを持ち、「身分や立場、知識の有無に関係なく皆が〜している」という場面で使われる。

現代ではやや皮肉や揶揄のニュアンスを含むことが多く、熱狂や流行の広まりを少し距離を置いて眺めるような表現になることが多い。

例文

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猫も杓子もアイドルを目指しているような時代になった。

・新しいゲームが発売されて、猫も杓子もそれに夢中になっている。

語源

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」はどこにでもいる身近な動物、「杓子」は日用品の象徴で、両者ともに取るに足らない存在を意味するものとして並べられた。

猫も杓子も」という言い回しは江戸時代にはすでに使われており、「取るに足らぬものまで含めて、誰も彼も」といった意味で定着した。

なお、「杓子」は仏具の「釈氏(しゃくし=釈迦の弟子)」を当てたという説もあるが、語呂合わせ的な後付けとされることが多い。

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杓子