ひとこと辞書

「水をあける」という表現は、水泳やボートレースで相手に大きな差をつける状況から生まれた。競技中に物理的に水が「開く」ように見えるほど差が広がることが由来。これが比喩的に拡張され、競争相手との距離を広げる意味にも使われるようになった。

比喩とは、ある物事や概念を、似ている別の物事や概念を使って表現する方法のこと。

直接的な説明ではなく、異なるものを比較することで、意味や感情を強調したり、より豊かに伝えたりする技法。

比/譬「たとえる」喩「たとえる」と同じような意味の漢字を2つ重ねて強調した言葉。

慰謝料とは、不法行為や契約違反などにより相手に精神的苦痛を与えた場合、その苦痛を慰め、償うために支払われる金銭のこと。

慰謝料は損害賠償の一種であり、主に身体的な損害や物的損害とは異なり、精神的な苦痛に対する賠償として位置づけられる。

慰藉「なぐさめいたわること」で、「慰藉のための料金」という意味から。

慰「なぐさめる」藉「いたわる」という意味から。

戦後、常用漢字が定められた際、『藉』は使用頻度が低く、専門的な漢字とされ、常用漢字に含まれなかった。そのため、同じ読みの『謝』を用いた『慰謝』という表記が一般的になり、現在では『慰謝料』が法律用語として定着している。

損害賠償とは、他者の行為によって生じた損害に対して、加害者がその損害を金銭的に補償することを指す。

日本の民法第709条に基づき、違法行為や契約違反などによって他人に損害を与えた場合、加害者はその損害を賠償する責任を負う。

損害「傷つくこと」賠償「損害を償うこと」で、「損害に対する賠償」という意味から。