合同記号 読み:ゴウドウキゴウ
≡ 読み:ゴウドウ
とは、
『完全な等しさ・同値関係・定義を表す記号』
概要
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「≡」は、主に数学・論理学・哲学などの分野で用いられる記号で、通常の等号「=」よりも強い同一性や特別な関係を表す。
分野によってその意味や使われ方が異なる。
数学では、解析学・代数学において「恒等式(こうとうしき)」を示し、左右の式が変数の値に関係なく常に等しいことを表す。
また、幾何学では図形の「合同(ごうどう)」を表し、整数論では「a≡b (mod m)」のように「a と b が法 m において合同である」ことを示す。このときの「mod(モジュロ)」は、「〜を法として」という意味を持つ語で、「≡」とともに使われることで、合同式を成り立たせる条件を明示する。
さらに、論理学では「定義する」あるいは「論理的に同値である」ことを表すのに用いられるなど、分野ごとに細かな使い分けがある。
主な用法と例
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恒等式を表す場合
左右の式が、どんな変数の値でも常に等しいことを示す。
例: (a + b)² ≡ a² + 2ab + b²
合同を表す場合(数論)
整数の世界で、「ある数 m を法として同じ余りを持つ」ことを示す。
例: 7 ≡ 1 (mod 3) (7と1は3で割ると同じ余りになる)
定義や論理的同値を表す場合
「A を B と定義する」または「A と B が常に同じ真偽を持つ」ことを示す。
例: A ≡ B(AをBであると定義する)
語源
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「≡」は「equal(等しい)」を意味する「=(イコール)」記号から派生し、より強い等価関係を示すために三本線で表現されたもの。
英語では「identical to(恒等)」や「congruent to(合同)」と呼ばれ、整数論で使う「mod(モジュロ)」はラテン語「modus(方法、尺度)」に由来し、「〜を法として」の意味で用いられる。