思想・哲学

悪魔の証明 (あくまのしょうめい)

悪魔の証明 読み:アクマノショウメイ
Devil’s proof 読み:デビルズ・プルーフ
とは、

概要

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悪魔の証明とは、「ある/存在する」と主張された事柄に対し、「それが存在しない」ことを証明しようとするときに生じる論理的な困難を指す言葉である。

事実の存在は証拠によって示せる一方、非存在を証明するには無限の可能性をすべて否定する必要があり、原理的に不可能となる場合が多い。
このため、論理学や法学では「あると主張する側が立証責任を負う」という原則が重視される。

裁判、科学的議論、日常的な論争などで、無理な立証要求や責任転嫁を批判する文脈で用いられる。

語源

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悪魔の証明」は、中世ヨーロッパの法学用語であるラテン語 Probatio diabolica に由来する。
これは土地の所有権を証明する際、過去の正当な所有者を最初まで無限に遡って証明しなければならなかった手続きの不可能性を指した言葉で、「悪魔にしか成しえない証明」という意味で用いられた。
そこから転じて、現代では「否定や非存在を証明することの困難さ」を表す比喩として定着している。

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テセウスの船 (てせうすのふね)

テセウスの船 読み:テセウスノフネ
Ship of Theseus 読み:シップオブテセウス
とは、

概要

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テセウスの船とは、物の同一性がどこに成立するのかを考えるための哲学上の思考実験。

船の部品を一つずつ新しいものに交換していき、最終的にすべての部品が別物になったとき、その船は元と同じ船なのか、という問いを立てる。

さらに、取り外した元の部品を集めて別の船を組み立てた場合、どちらが本来の船かという問題も生じ、同一性・連続性・本質とは何かを考察する題材として用いられる。

語源

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古代ギリシア神話の英雄テセウスに由来する名称。
アテナイで保存されていた「テセウスの船」に関する逸話をもとに、古代から哲学的問題として語られてきた。哲学、とくに形而上学の文脈で用いられる用語。

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儒家 (じゅか)

儒家 読み:ジュカ
とは、

概要

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儒家は、中国の春秋時代に孔子を祖として成立した思想学派で、仁・礼・義などの道徳を重視し、個人のと社会秩序の調和を求める立場をとる。

政治においては、によって人を導く「徳治主義」を理想とし、官僚制度や教育制度にも大きな影響を与えた。

漢代以降、中国の国家理念の中心となり、日本を含む東アジアの思想・政治・教育に深く影響してきた。

語源

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「学徳ある人間、教え導く者」という意味から。
つまり儒家は「儒者による思想の学派」を表す語。

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孔子

論語 (ろんご)

論語 読み:ロンゴ
とは、

概要

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論語は、古代中国の思想家・孔子とその弟子たちによる発言や対話をまとめた書物。

政治、教育、道徳、人間関係などについて、孔子が説いた教えが短い章句の形で収録されている。

儒教における最も重要な基本経典の一つと位置付けられ、中国のみならず日本を含む東アジアの文化や価値観に深い影響を与えてきた。

語源

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「言説、議論」「言葉」を意味する。
つまり「論語」は「議論された言葉」「教えの言葉を整理した書」という意味になる。

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孔子

ヒッチンズの剃刀 (ひっちんずのかみそり)

Hitchens’s razor 読み:ヒッチェンズレイザー
ヒッチンズの剃刀 読み:ひっちんずのかみそり
とは、

証拠なしで主張できるものは、証拠なしで却下することもできるという考え方』

概要

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ヒッチンズの剃刀は、イギリスの作家クリストファー・ヒッチンズが提唱した論理的な基準。

何かを主張する際、その主張に十分な証拠がない場合、その主張を無視してよいという考え方を指す。

この原則は、特に宗教的信念や超自然的な存在に関する議論で用いられることが多い。たとえば、「神が存在する」と主張する人が、その証拠を示せない場合、その主張を退けても問題ないとされる。

この考え方は科学的な議論や批判的思考の中でも重視される。

語源

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イギリスの作家クリストファー・ヒッチンズ(1949–2011)の著書『God Is Not Great』に記載された内容が語源。
「剃刀」は不要な仮定や曖昧な主張を切り捨てるという意味で、オッカムの剃刀に由来する比喩的な表現。

同義語

ヒッチェンズの剃刀 (ひっちぇんずのかみそり)

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オッカムの剃刀

主張

信念