
ester 読み:えすてる
とは、
『カルボン酸とアルコールが反応して生じる有機化合物』
概要
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エステルは、有機化学において重要な化合物群で、カルボン酸とアルコールが縮合して水が抜けることで生成される。
多くのエステルは果物のような甘い香りを持ち、香料や食品添加物として利用されるほか、可塑剤や溶剤としても広く使われる。
また、生体内では脂肪やリン脂質といった形で存在し、生命活動に欠かせない役割を担っている。
語源
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ドイツ語の「Ester」に由来し、19世紀のドイツの化学者 Justus Freiherr von Liebig (ユストゥス・フォン・リービッヒ)によって造られた造語。
リービッヒは、酢酸とアルコールから作られる化学物質「酢酸エーテル(Essigäther)」を研究していた。
彼はこの言葉を短くするために、「Essig(酢)」と「Äther(エーテル)」を組み合わせ、新しい語「Ester」を作り出した。
この造語が後に、アルコールと酸から生成される有機化合物の総称として広く使われるようになった。