前駆体 (ぜんくたい)

前駆体 読み:ゼンクタイ
前駆物質 読み:ゼンクブッシツ
とは、

概要

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前駆体」は、最終的な形になる前の段階にある物質や存在を指す言葉。

主に化学や生物学の分野で用いられ、ある化合物が別の物質へと変化する際、その途中段階にある元の物質を「前駆体」と呼ぶ。
たとえば、ホルモンや神経伝達物質の合成過程での中間物質がそれにあたる。

実際の例として、コレステロールは、テストステロンエストロゲンコルチゾールといったステロイドホルモン前駆体として知られており、これらのホルモンはすべてコレステロールから合成される。

また、病気の発症に先立って現れる兆候や初期状態など、物質以外の文脈でも「前駆体」が使われることがある。

語源

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「前段階の」「走る、進む」「物質や存在そのもの」で、「先を走る者」という意味から。もとは英語の precursor を訳す際にあてられた表現で、科学用語として定着した。英語の precursor もラテン語 praecursor「先を走る者」が語源。

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