クアドラティックボーティングは、その名前の通り、二次関数に基づいた投票方法。

投票者は、投票する候補や選択肢に対して自分の意見の強さを示すために、「クレジット」と呼ばれる予算を使用する。この予算を使って、自分の支持する選択肢に対して複数のクレジットを割り当てることができるが、その際にクレジットの数が増えるごとに、それぞれのクレジットにはより多くの二次関数的に増加するコストがかかる。

この投票方式は、投票者が自分の本当の意見や優先度をより正確に反映させることができるため、少数派の意見や重要視される問題に対してより公平な意思決定が可能とされている。

例えば、1人に100クレジットが与えられるとすると、その投票者は100クレジットを1つの選択肢に全てつぎ込むことも、複数の選択肢にクレジットを割り振ることも可能。

ただし、1票につき2乗のコストがかかり、1候補に1票を投票したければポ1イント、2票を投票したければ4ポイント、3票を投票したければ9ポイントを使う必要がある。

アメリカの経済学者グレン・ワイル（Glen Weyl）によって提案された。台湾の政治家オードリー・タンが紹介し、推進したことで世界中に広まった。

quadratic「二次の」voting「投票」で、「二次関数に基づく投票」という意味から。

限界効用逓減の法則とは、経済学において、消費者がある財やサービスを追加で消費するたびに、その追加分から得られる効用は次第に減少していくという現象を示す法則。この法則は消費者行動の基本原理の一つであり、需要の理論において重要な役割を果たす。

この法則は、企業が価格設定や生産量の決定において重要な指針を提供し、消費者の選択行動や市場メカニズムを理解する上で欠かせない概念。

例えば、1個目のリンゴを食べると非常に高い満足度が得られるが、2個目のリンゴを食べるとその満足度は1個目に比べてやや低くなることが多い。3個目以降になると、追加的な満足度はさらに低下する。このように、追加の消費がもたらす満足度は徐々に減少していくことが一般的。

限界効用とは、経済学において、ある財やサービスを1単位追加で消費することによって得られる追加的な満足度や効用を指す。

限界効用は、消費量が増えるにつれて減少することが一般的で、この現象を「限界効用逓減の法則」と呼ぶ。

限界効用の概念は、消費者の購買行動や需要曲線の形成において重要な役割を果たし、価格の決定や資源の効率的配分に関する理論的基盤となる。

marginal「余分の」utility「効用」で、「余分に得られる効用」という意味から。

効「ききめがある」用「ききめ」と、同じような意味の漢字を2つ重ねて強調した言葉。

限界収益とは、経済学において1単位の生産量を増やすことで得られる追加的な収益を指す。

例えば、ある工場が1台の自動車を追加で生産する場合、それで得られる追加的な収益が限界収益となる。

限界収益は、限界費用と対比されることが多く、限界収益が限界費用を上回る場合には追加の生産が経済的に有益であると判断される。

marginal「余分の」revenue「収益」で、「余分に得られる収益」という意味から。